2023年は、AIの分野で激動した特筆すべき年であり、特にChatGPTとOpenAIが中心舞台に立っています。これらの技術革新は、私たちの生活や働き方に革命的な変化をもたらしています。
しかし、これらの飛躍は一体どんな未来を予兆しているのでしょうか?
この記事では、2023年にChatGPTとOpenAIが遂げた重大な進化や出来事を振り返りながら、それらが私たちの世界にどのような意味を持ち、どのような未来を切り開く可能性があるのかを探ります。
この記事を読むことで、以下のメリットがあります。
- 最先端のAI技術の展開:2023年にChatGPTとOpenAIがどのように進化し、革新を遂げたのかを一望できる。
- 実用的な応用例の発見:ChatGPTがどのように日常生活やビジネスに活用されているかの具体例を知ることで、自分の環境におけるChatGPTの活用方法についてのアイデアを得ることができる。
- AIの未来予測:AI技術やChatGPTの未来への影響とその可能性を考察するための情報を手に入れる。
この記事はChatGPTやOpenAIに関心のある方だけでなく、未来のトレンドに敏感なビジネスパーソン、技術者、学生など多岐にわたる読者にとって、有益な情報源となるでしょう。
豊富な内容を通じて、AI技術の未来とその社会への影響に関する深い洞察を得ることが可能です。
ChatGPTの進化する世界をより深く理解し、未来への洞察を得るために、ぜひこの記事をお読みください。驚きと発見に満ちたChatGPTの世界への旅に、今すぐ一緒に出発しましょう。
2023年1月:史上最速の成長を遂げるChatGPT、アクティブユーザー1億人突破
2023年1月、ChatGPTは、その革新的な成長速度で世界を驚かせました。わずか2ヶ月後に1億人のアクティブユーザー数を記録し、消費者向けアプリケーションの中で史上最速の成長を遂げたのです。
これは、2022年11月30日にOpenAIによって公開されてからの驚異的な普及の速さを示しています。
ちなみに、利用者が1億人に到達するまでにTikTokは9か月半、インスタグラムは2年半かかっています。Facebookでさえも4年半を要しています。
UBSのアナリストによれば、20年以上にわたるインターネット業界の追跡の中で、このような急速な普及は前例がないとされています。ChatGPTのユニークな訪問者数は、1月には1日平均約1300万人に達し、12月の倍以上に増加していたことが明らかにされています。
「ChatGPT」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年3月14日:GPT-4登場、ChatGPTの新たなる飛躍
2023年3月14日(現地時間)、OpenAIは革新的な大規模言語モデル、GPT-4を発表しました。有料プランのChatGPT Plus(月額20米ドル)に登録するとGPT-4が使用できます。
新モデル「GPT-4」は、これまでのモデルを大きく上回る機能と能力を備え、人工知能の可能性を一層広げることになりました。
GPT-4の革新的な7つの特徴
- マルチモーダル機能による革新: GPT-4は、テキストだけでなく画像を含むマルチモーダル入力を処理できるようになりました。これにより、より複雑な問いに対する答えを生成する能力が向上しました。
- 長文会話の対応能力向上: 以前のモデルと比べ、GPT-4はより長い会話に対応できるようになり、複雑な対話を続けることが可能になりました。
- 専門分野と学術面でのパフォーマンス向上: GPT-4は専門的な内容や学術的な質問に対しても、より高度な回答を提供できるようになりました。
- ディープラーニング技術の向上: GPT-4のディープラーニング技術は、以前のモデルよりもさらに洗練され、複雑なデータの解析能力が強化されました。
- 高度なプログラミング能力: コードの作成や修正、プログラミングに関連する問題解決能力が向上しました。
- 文章の添削や校正、要約能力の向上: GPT-4は、文章の添削や校正、要約において、より高度な技術を提供します。
- 小説や台本、論文、ブログ、メルマガなどの高度な文書作成能力: クリエイティブな文書作成においても、GPT-4は卓越した能力を発揮します。
この発表は、AI技術の進歩における大きな一歩であり、多くの分野での応用が期待されています。
GPT-4の登場により、AIが私たちの生活やビジネス、教育などの様々な側面に与える影響が、これまで以上に大きくなりました。OpenAIは、この新しいモデルを通じて、AIの未来をさらに推し進めることを目指しています。
「GPT-4」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年4月:サム・アルトマンCEO、来日と日本での大きな一歩
2023年4月、OpenAIのCEOサム・アルトマンは、日本を訪れて岸田総理大臣との重要な面会を行い、AI技術の将来と日本での役割について話し合いました。
この訪日は、AI技術の進展とその社会への影響を考慮する重要な一歩と見なされています。
サム・アルトマンCEOの訪日と岸田総理大臣との面会
サム・アルトマンは岸田総理大臣との面会で、AI技術の利点と潜在的な問題点について討論しました。NHKの報道によると、サム・アルトマンはこの面会を「とても良いものだった」と評価し、AI技術の長所と欠点の軽減策について話し合ったと述べています。
岸田総理も新技術の登場に伴うプライバシーと著作権のリスクについて意見交換を行い、国際的なルール作りについての考えを共有したことを明らかにしました。
デジタル社会推進本部の会合への出席
サム・アルトマンは、自由民主党の「デジタル社会推進本部」のAIに関するプロジェクトチームの会合にも参加しました。ここで彼は日本に対する期待を表明し、日本におけるOpenAIの事業拠点設置の意向を示しました。
サム・アルトマンは、日本のAI技術発展に向けて以下の7つの提案を行いました。
サム・アルトマンの「日本に関する7つの提案」
- 日本関連の学習データのウェイト引き上げ
- 政府の公開データなどの分析提供等
- LLMを用いた学習方法や留意点等についてのノウハウ共有
- GPT-4の画像解析などの先行機能の提供
- 機微データの国内保全のため仕組みの検討
- 日本におけるOA社のプレゼンス強化
- 日本の若い研究者や学生などへの研修・教育提供
これらの提案は、日本におけるAI技術の進展を促進し、国際協力の強化に寄与するものとして注目されています。
サム・アルトマンの訪日は、AI技術の将来とその国際的な影響に関する重要な議論を促進しました。日本とOpenAIの間の協力関係の構築に向けた一歩として、この出来事は非常に重要でした。
「サム・アルトマン」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年5月12日:革新的な「Webブラウジング」機能を提供開始
OpenAIは、2023年5月12日(現地時間)にChatGPTに新機能「Webブラウジング」のβ版を追加しました。
「Webブラウジング」機能により、ChatGPTはインターネット検索を利用して最新の情報を取得し、ユーザーの質問にリアルタイムで返答することが可能になりました。
これによって、ChatGPTの応答の幅が広がり、ニュース、最新の研究成果、現行のイベントやトレンドなど、従来はアクセスできなかった情報源を活用できるようになったのです。
この革新的な機能は、従来のChatGPTが持っていた知識ベースの制限を克服し、ユーザーにとっての情報収集プロセスを効率化します。特に、最新の出来事や研究結果に関する質問への対応能力が向上し、ユーザーエクスペリエンスの向上が見込まれます。
ChatGPT「Webブラウジング」新機能の使い方についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年5月12日:サードパーティ製プラグインの提供を開始
2023年5月12日(現地時間)、OpenAIはChatGPTに対して画期的な進展をもたらす新機能、「Plugins(サードパーティ製プラグイン)」のβ版の提供を開始しました。
このプラグイン機能は、ChatGPTの機能を拡張し、より多機能で強力なカスタマイズを可能にするためのものです。
2023年5月17日時点でプラグインは86種類でしたが、2023年12月12日時点で1074種類まで増加しました。
ChatGPT「プラグインの一覧」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
サードパーティ製プラグインとは、OpenAI以外の第三者開発者によって作成された追加ツールであり、ChatGPTに特定のタスクや機能を追加することができます。これにより、ユーザーは特化した情報やサービスを利用できるようになるため、ChatGPTの用途が大きく拡がります。
例えば、もともとChatGPTが持っていない天気予報の提供機能を、サードパーティ製のプラグインを通じて追加することが可能です。このプラグインを導入することで、ChatGPTは天気予報を提供できるようになり、ユーザーにとってさらに便利なツールに進化します。
このサードパーティ製プラグインの導入により、ChatGPTはさまざまなニーズに応えることができるようになります。異なる分野や専門性を持つ開発者が独自のプラグインを提供することで、ChatGPTの応用範囲が大幅に広がり、多様なタスクを遂行することが可能になるでしょう。
また、プラグインは一度に最大3つまで活用することが可能なので、ユーザーは自分の特定の要件に合わせてChatGPTをカスタマイズし、よりパーソナライズされた体験を享受できます。
ChatGPT「プラグイン」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年5月18日・7月28日:OpenAI ChatGPT公式アプリ、iOS・Androidで登場
2023年は5月18日(現地時間)、OpenAIは米国のApp Storeにて無料で利用できる「ChatGPT」の公式アプリをリリースしました。このリリースは、ChatGPTの利便性をさらに高める重要なステップでした。
続いて、5月26日には日本向けにもiPhone(iOS)用の公式アプリ「ChatGPT」がリリースされ、同日には日本を含む30以上の国々で利用可能になりました。これにより、日本を含む世界中のユーザーがChatGPTの機能をより身近に感じることができるようになりました。
さらに、7月28日には待望のAndroid用公式アプリ「ChatGPT」も公開されました。このAndroid版のリリースにより、さらに多くのユーザーがChatGPTを利用することが可能となり、OpenAIのプラットフォームはより幅広いオーディエンスに届くようになりました。
OpenAI ChatGPT公式アプリは、ChatGPTの強力なAI機能をスマートフォンで簡単に利用できるように設計されています。ユーザーは、これまでウェブブラウザ経由でのみ利用可能だったChatGPTの機能を、アプリを通じて直接アクセスし、様々な質問やタスクに対してAIの回答を得ることができます。
OpenAI ChatGPT公式アプリのリリースは、AI技術の普及とアクセシビリティ向上の大きな一歩を象徴しています。
ユーザーにとっては、日常的な疑問解決から複雑な情報検索まで、さまざまなシーンでChatGPTを活用する新たな機会が生まれました。これにより、AIの利用が日常生活にさらに深く統合されていくことが期待されます。
「OpenAI ChatGPT公式アプリ」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年6月12日:サム・アルトマンCEO、慶応義塾大学でAIに関する意見交換会を実施
2023年6月、OpenAIのCEOサム・アルトマンが来日し、慶應義塾大学で学生と意見交換会を実施しました。6月12日、慶大三田キャンパスでは、学生や教職員約800人がこの特別なイベントに参加しました。
この訪問は、サム・アルトマンの来日としては二度目であり、日本の大学で学生と対話するのはこれが初めてでした。
サム・アルトマンと慶大生との間で行われた意見交換会では、AIに関するさまざまなテーマが取り上げられました。議論された主要なトピックには、「AIの未来」、「AIと教育」、「AIと起業」、「AIの倫理的な問題と法的な課題」、「AIと雇用」、そして「シリコンバレーで働くための必要なスキル」が含まれていました。
この対話では、17の質疑応答が行われ、サム・アルトマンはそれぞれに対して深い洞察を提供しました。サム・アルトマンは、AIの現状、その将来、そしてそれが教育や雇用、起業に与える影響について詳細に語りました。また、AI技術の倫理的な側面や法的な課題にも触れ、聴衆からの関心を集めました。
意見交換会の終了後、サム・アルトマンは5分以上をかけて、慶大生との写真撮影に応じました。この行動は、彼の学生たちに対する関心と支援を示すものであり、参加した学生たちにとって特別な経験となったことでしょう。
サム・アルトマンのこの訪問は、AI技術の将来に関する重要な議論を促し、日本の若い世代に大きな影響を与えるものとなりました。彼のインサイトと経験は、AIの分野で学ぶ学生たちにとって、貴重な学びの機会を提供したことは間違いありません。
【動画】ChatGPT開発OpenAI サム・アルトマンCEOと慶応大生との対話
慶応義塾大学のYouTubeチャンネルに、今回の「OpenAI CEO Sam Altman氏と塾生との対話」のフルバージョンの動画がアップされています。
また、テレ東BIZのYouTubeチャンネルに、今回の同時通訳付きで「サム・アルトマンCEOと慶応大生のトーク」の動画がアップされていますのでご紹介します。ほぼフルバージョンです。
「サム・アルトマンCEO 慶応大学でAIの意見交換会」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年7月6日:「Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)」機能で新たな分析能力などをChatGPTが獲得
2023年7月6日(現地時間)、OpenAIはChatGPTの機能を大幅に拡張する新たなツール、「Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)」を公式プラグインとして提供開始しました。
「Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)」の機能は、ユーザーが自然言語の指示に基づいてコードを生成し、実行することを可能にします。これにより、プログラミングの専門知識がないユーザーでも、データファイルのアップロードから分析、複雑な数学的計算、データの視覚化(グラフ作成)までを行うことができるようになります。
具体的には、ユーザーは「グラフを作成する」や「データを分析する」などの指示をChatGPTに与えるだけで、プログラミング知識がなくても、ChatGPTが代わりにこれらの作業を実行してくれます。
また、ユーザーがアップロードしたファイルの解析や数学的な計算もこの機能を通じて実施することができます。
「Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)」の主な機能としては、以下のようなものがあります。
「Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)」の主な機能
- 複雑な数学的計算: 複雑な数学的問題を解決し、その結果を提供します。
- テキスト解析: 入力されたテキストデータを解析し、その結果を提供します。
- データの視覚化: データ分析の結果をグラフや表などの形式で視覚的に表示します。
- ファイル形式の変換: ユーザーがアップロードしたファイルを別の形式(例えば、テキストファイルをCSVに変換するなど)に変換します。
- ファイル操作: ユーザーがアップロードしたファイルの読み取りや編集を行います。
- データ分析: ユーザーが提供したデータ(ファイルアップロードや直接の文字列や数値の入力等)を解析し、その結果を提供します。
- Pythonコード生成と実行: 自然言語でのプロンプトに基づいてPythonコードを生成し、そのコードを実行します。
この「Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)」機能の導入により、プログラミング初心者から経験豊富な開発者まで幅広いユーザーが、ChatGPTの新しい分析能力を利用できるようになります。
これにより、ChatGPTの応用範囲はさらに広がり、データ分析やプログラミングに関連する多様なタスクをサポートすることが可能となります。
ChatGPT 新機能「Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)」使い方についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年7月20日:「Custom Instructions(カスタム指示)」、よりパーソナライズされたChatGPT体験へ
2023年7月20日(現地時間)、OpenAIはChatGPTに「Custom instructions(カスタム インストラクション:カスタム指示)」という新機能を追加しました。この機能は、ユーザーとChatGPTとの対話をよりパーソナライズできるツールとして開発されました。
「Custom Instructions(カスタム指示)」は、ユーザーがChatGPTに対して具体的な指示を設定し、応答をより細かく制御することを可能にします。
この機能を利用することで、ユーザーは自分好みの設定を一度だけ行うことで、将来のすべての会話にその指示を適用することができます。これにより、ユーザーは毎回同じ指示を繰り返す手間を省くことが可能となります。
例えば、教育者が特定の年齢層の生徒向けの教育プログラムを開発している場合、その情報をChatGPTに提供することで、ChatGPTはそれに応じた情報提供や意見を提出するようになります。この機能により、ユーザーはより具体的で目的に合った対話を期待することができます。
「Custom Instructions(カスタム指示)」の主な機能は以下の通りです。
「Custom instructions(カスタム指示)」の主な機能
- 一度設定すれば永続的に適用:一度設定された指示は、将来のすべての会話に適用されます。
- 個別のニーズに合わせた応答:具体的な要望や背景情報を提供することで、ChatGPTはより適切な応答を生成します。
- 応答スタイルの指定:ユーザーはChatGPTの応答スタイルを指定することができます。例えば、表形式での情報提供や、効率的なコードの提供などが可能です。
- 他の機能との併用:「Custom instructions」は「GPT-4」、「Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)」、「Plugins」などの機能とも併用可能で、より多面的な対話やタスク処理が可能になります。
この「Custom Instructions(カスタム指示)」機能により、ChatGPTはさらに使い勝手が向上し、ユーザーにとって個別化された体験を提供することができるようになります。ユーザーは、自分のニーズや好みに合わせてChatGPTとの対話をカスタマイズし、より効果的に情報を収集できるようになります。
これは、ChatGPTの応用範囲を拡大し、より多様なシナリオでの使用を促進する大きな一歩です。
ChatGPT 新機能「Custom instructions(カスタム指示)」使い方についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年9月:ChatGPT、完全日本語対応で新境地へ
日本時間の2023年9月13日頃から、ChatGPTの画面上部に「あなたの言語でChatGPTの早期プレビューを体験してみてください。[アルファに参加する]」というメッセージが表示され始めました。
[アルファに参加する]をクリックすると、ChatGPTが完全日本語対応になることが確認できました。これにより、設定画面やプロンプトの例文も日本語で表示されるようになりました。
アルファ版に参加することで、ユーザーはロケール設定を選択可能になりました。
ロケールとは、言語や通貨、時間形式など、特定の地域や文化に関連する設定のことです。この設定により、プログラムやウェブサイト、オペレーティングシステムがユーザーの地域や文化に適応することが可能になります。
例えば、アメリカ合衆国のロケールでは通貨がドル記号($)で、日付は”月/日/年”の形式で表示されますが、日本のロケールでは通貨は円記号(¥)で、日付は”年/月/日”の形式で表示されます。
「ロケール(アルファ)」を日本の設定「ja_JP」に変更すると、ChatGPTが完全日本語対応になります。これにより、「マイプラン」「カスタム指示」「プラス設定&ベータ」といった項目が日本語で提供されました。
この進化により、日本のユーザーにとってChatGPTはより身近で使いやすいツールとなり、日本語での対話や情報収集が容易になりました。このようにChatGPTは、より多くの言語と文化に対応し、グローバルなユーザーベースにサービスを提供する道を拓いています。
「ChatGPTの完全日本語対応(早期プレビュー アルファ)」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年9月:ChatGPT GPT-4の知識、2022年1月までの情報にアップデート
2023年9月、OpenAIはGPT-4の重要なアップデートを行いました。GPT-4は以前の2021年9月までのデータから、2022年1月までの最新情報を含むデータで学習されるようになりました。
このアップデートにより、GPT-4は現代のトピックや出来事に関するより最新かつ広範囲の知識を獲得し、さらに精度の高い応答を提供できるようになりました。特に、最新の科学的発見、国際的な出来事、技術進歩などに関する情報が、以前よりも豊富に反映されることが期待されます。
「ChatGPTの知識が2022年1月まで拡大」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年9月21日:「DALL-E 3」、ChatGPTでの画像生成を実現
2023年9月21日(現地時間)、OpenAIはChatGPTに「DALL-E 3」という新機能を追加することを発表し、これによりChatGPTでの画像生成が可能となりました。
「DALL-E 3」は、テキストベースの入力から高解像度の画像をリアルタイムで生成する画像生成AIです。これにより、ユーザーは単にテキストを入力するだけで、それに基づいて画像を生成させることができるようになりました。
OpenAIは「DALL-E 3」の開発元であり、「DALL-E」シリーズは2021年1月に初めて発表されました。このシリーズはテキストから画像を生成する能力を持っており、デジタルアートから科学的研究まで、幅広い用途に使用されてきました。
「DALL-E 3」では、前世代である「DALL-E 2」からさらに進化し、より高精細でリアルな画像を生成する能力を備えています。
この進化により、ユーザーはよりリアルで精巧な画像をテキストから簡単に作成することが可能となり、クリエイティブな表現や視覚的なコミュニケーションの新たな可能性が広がります。
「DALL-E 3」の導入は、AI技術の可能性をさらに広げると同時に、ChatGPTの応用範囲を大きく拡張しました。この革新的な機能により、ChatGPTは単なるテキストベースのAIから、視覚的なコンテンツも扱える多機能なツールへと進化を遂げたのです。
ChatGPT 新機能「DALL-E 3」使い方についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年9月25日:ChatGPT、革新的な画像認識と音声会話機能を追加
2023年9月25日(現地時間)、OpenAIは「ChatGPT」に画像認識と音声会話の新機能を追加すると発表しました。この大きな進展により、ChatGPTは「GPT-4V」としてマルチモーダルなコミュニケーション能力を獲得しました。
ChatGPTの新たなマルチモーダル機能「GPT-4V」
「マルチモーダル」とは、異なるタイプの入力や出力(例:音声、テキスト、画像)を組み合わせて情報を処理する手法を指します。
この機能「GPT-4V」により、ChatGPTはユーザーが送信した画像を解析して詳細な情報やアドバイスを提供することが可能になり、また音声での直接コミュニケーションも実現しました。
「GPT-4V」は、ユーザーが提供した画像を解析する能力を持つ最新のAIモデルであり、言語処理に加えて画像処理も行える大規模言語モデル(LLM)です。これにより、言語だけに対応する従来のシステムよりも多くの可能性を拓き、新しいインターフェースや機能を提供できます。
画像認識と音声会話でコミュニケーションの幅が拡大
「画像認識」機能は、ChatGPTのテキストベースのコミュニケーションを進化させ、視覚情報を活用した新しい対話の機能となります。ユーザーは、日常や仕事の中での疑問や課題を画像を通じてChatGPTに提示し、解決策を得ることができます。
一方で、「音声会話」機能は、テキストだけでなく音声を使ってAIとの会話を可能にする機能です。特に移動中や手がふさがっている時でも、音声でのコミュニケーションが可能になり、外出先での疑問解消や家族向けの読み聞かせ、食卓での議論の解決など、さまざまなシーンでの利用が期待されます。
これらの新機能は、AIの研究と開発において重要な進展を示し、ChatGPTの機能拡張を通じて、ユーザーに対してより豊かなコミュニケーション体験を提供することに貢献します。
ChatGPT 新機能「画像認識・音声会話」使い方についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年10月:「All Tools」機能で、全機能の同時使用が可能に
日本時間2023年10月29日頃、ChatGPT(GPT-4)は、その機能性と利便性において顕著なアップデートを遂げ、大きな注目を集めました。このアップデートの中心となるのは、「All Tools」という革新的な新機能です。
「All Tools」による統合されたChatGPT体験
「All Tools」とは、一言でいうとChatGPTの全機能を切り替えなしで、一つのチャット内で同時に使用できるというものです。
これにより、ユーザーはリアルタイム検索、文書や画像のアップロードからの分析、グラフ作成、画像生成など、ChatGPTが提供する様々な機能を一連の流れでスムーズに使用できるようになります。
この統合されたアプローチは、ユーザーの作業効率を大幅に向上させます。
多様な機能を同時利用可能で利便性向上
従来、ChatGPTの各機能を利用するためには、「Browse with Bing(リアルタイム検索)」、「Advanced Data Analysis(高度なデータ分析)」、「DALL-E 3(画像生成)」などの個別のツールに切り替える必要がありました。
しかし、このアップデートによって、これらの機能へのアクセスが自動化され、「All Tools」を通じて一つのチャット内でこれら全ての機能をシームレスに使用できるようになりました。
例えば、「DALL-E 3」は以前はテキストベースの画像生成のみが可能でしたが、アップデート後はアップロードされた画像を元に新しい画像を生成することができるようになりました。
これにより、ユーザーはPDFやデータファイルなど、様々なタイプの文書や画像をアップロードして分析し、リアルタイムのインターネット検索で情報を検索し、それに基づいた新しい画像を生成することが可能になります。
この「All Tools」機能の導入により、ChatGPTはさらに多様なタスクを効率的に処理できるようになり、ユーザーにとってより強力で柔軟なツールへと進化を遂げたと言えます。
ChatGPT「All Tools」使い方についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年10月:ChatGPT GPT-4の知識、2023年4月までの情報にアップデート
2023年10月、GPT-4は、その知識ベースを2023年4月までの最新情報にアップデートしました。
これにより、GPT-4はより最新の出来事やトレンドに関するデータを持ち、より正確かつリアルタイムの情報を提供できるようになります。
なお、前回のアップデートは2023年9月下旬に行われ、2021年9月までのデータが2022年1月までに拡張されました。そして今回、さらに新しい情報が追加され、GPT-4の知識ベースは2023年4月までの情報を網羅するようになりました。
わずか1ヶ月間で1年3ヶ月分のデータを習得したことになります。
このような短期間での大幅な情報の拡張は、GPT-4の能力と適用範囲を大きく広げるものであり、ユーザーが最新の情報に基づいた応答を得られるようになります。特に、科学技術、政治、経済、文化などの急速に変化する分野において、GPT-4は最新のトピックや動向に基づいて、より精度の高い情報提供を行うことができるようになります。
「ChatGPTの知識が2023年4月まで拡大」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年11月6日:「GPT-4 Turbo」や「GPTs」など重大発表、「OpenAI DevDay」が開発者の心を掴む
2023年11月6日10時(日本時間11月7日午前3時)、AIの未来を大きく変える歴史的な瞬間が展開されました。この日、ChatGPTを開発したOpenAIは、サンフランシスコで初めての開発者向け「OpenAI DevDay」カンファレンスを開催し、AI業界に新たなマイルストーンを築きました。
このイベントで、CEOサム・アルトマンは、「GPT-4 Turbo」などの最新モデルを発表し、開発者コミュニティの心を掴みました。
ザーにとっても、「GPT Store」の開設などの有益な情報が提供されたことで、このイベントは特に重要でした。
「ChatGPT」は、週間ユーザー数が1億人に達し、「ChatGPT Enterprise」はFortune500社の92%以上で使用され、APIを利用する開発者は200万人以上と発表されました。
GPT-4 Turbo:機能拡張とユーザー体験の向上
「GPT-4 Turbo」は、従来のモデルを超えるAIの能力拡張が図られています。
具体的には、画像生成、画像認識、音声合成のAPIが新たに公開され、GPT-4 Vision API、DALL-E 3 API、TTS APIなどが利用可能になりました。
これらの新機能は、スポーツナレーションやWebカメラとのチャット、ランディングページ最適化など、さまざまな用途に活用できます。
GPT-3.5 Turboの進化とユーザー利便性の向上
「GPT-3.5 Turbo」もアップデートされ、コンテキストウィンドウの拡大や、命令に応じた処理の向上が実現しました。これにより、より深い理解とスマートなJSON応答が可能になり、AI出力の予測可能性と精度が高まります。
さらに、このアップデートは自然言語処理の分野におけるGPT-3.5の応用範囲を広げ、より複雑なクエリや対話への対応力を強化しています。
GPTs(GPT Builder):カスタマイズされたAIの新時代
「GPTs(GPT Builder)」は、ユーザー自身が「GPT」を作成できる画期的な機能です。
これにより、カスタマイズされたAIの利用法が変わり、デザインツール「Canva」のGPTやAIアシスタント旅行アプリ、曲のプレイリスト自動生成など、様々な業界での応用が可能になります。
この「GPTs(GPT Builder)」機能は、特定のニーズに合わせたAIモデルの開発を可能にし、各ユーザーの独自の要件に応じたカスタマイズを提供します。
「GPTs」「GPT Builder」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
GPT Storeの開設:AIマーケットプレイスの創造
「GPT Store」の開設は、AI技術のマーケットプレイスとしての役割を果たし、収益化への新たな道を開きます。
「GPT Store」では、GPTs(GPT Builder)と連携し、ユーザーが様々な業界での利用シナリオに合わせたAIソリューションを見つけることができます。
また、「GPT Store」はAI技術の民主化に貢献し、開発者や企業がAIを活用したソリューションを簡単にマーケットプレイスに展開できるようになります。
Assistants API:開発者向けAIアシスタントの構築
「Assistants API」は、アプリ内で活躍するAIアシスタントを開発者が構築できるようにするものです。データ分析からコード生成まで幅広い応用が可能で、さまざまな業界での利用が期待されます。
「Assistants API」により、開発者は顧客のニーズに合わせたAIアシスタントを構築し、エンドユーザーに新たなインタラクティブな体験を提供できます。
Copyright Shield(著作権シールド):新たな著作権保護サービス
OpenAIはまた、「Copyright Shield(著作権シールド)」という新たな著作権保護サービスも発表しました。
これは、AIが生成するコンテンツに関する著作権問題を取り扱い、ユーザーとクリエイターの権利を守るためのものです。
「Copyright Shield(著作権シールド)」は、AIによるコンテンツ生成が普及する中で生じる法的な課題に対応し、クリエイターとユーザー双方の権利をバランスよく保護することを目指しています。
AI技術の新時代をリードし続けるOpenAI
「OpenAI DevDay」でのこれらの発表は、AI技術がいかに急速に進化し、私たちの日常生活やビジネスに深く浸透しているかを示しています。新しいモデルやAPI、サービスの導入は、今後数年間でAIの利用方法を一変させる可能性があり、その影響は計り知れません。
OpenAIはこれらの進歩を通じて、AI技術の新時代をリードし続けることでしょう。
「OpenAI DevDay」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年11月15日:ChatGPT Plusの新規登録一時停止、利用者数の急増が原因
2023年11月15日(現地時間)、ChatGPT Plusの新規登録が一時的に停止される事態が発生しました。
この措置の背景には、ChatGPTの利用者数の急増という現象があります。利用者数がキャパシティを超えたためにこのような措置が取られたことは、AI技術の人気とその影響力の大きさを物語っています。
この利用者数の増加は、「GPTs(GPT Builder)」という新機能の発表が影響していると考えられています。
「GPTs(GPT Builder)」は、ユーザーがカスタマイズしたAIモデルを作成できる機能で、これがChatGPT Plusの魅力を高め、新規登録者の急増につながったと見られています。
「GPTs」「GPT Builder」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
この状況は、ChatGPTの人気とその影響力が日増しに増していることを示しています。
再開後は、再び多くのユーザーが登録を試みることが予想されるため、まだ登録していない方は、再開の情報を注意深くチェックし、可能な限り早めに登録することをおすすめします。
2023年11月17日・22日:サム・アルトマン、CEO退任と驚きの復帰
2023年11月17日(現地時間)、OpenAIの創業者でCEOであるサム・アルトマンが解任されたという衝撃のニュースが世界を駆け巡りました。
これは、OpenAIの取締役会による「審議プロセス」の結果であり、サム・アルトマンが取締役会とのコミュニケーションにおいて「一貫して率直ではなかった」と結論付けられたことが背景にあります。
OpenAIの公式発表で、サム・アルトマンの退任に続き、同社の最高技術責任者(CTO)であるミラ・ムラティが暫定CEOに就任しました。ミラ・ムラティは、OpenAIがグローバルなAIリーダーへと進化する上で重要な役割を果たしてきた経験を持ち、組織の運営やビジネス、技術面においても深い理解を持っています。
サム・アルトマン退任からのMicrosoft入社と、OpenAIの内部混乱
サム・アルトマンのOpenAI退任の後、サム・アルトマンはMicrosoftに入社し、新たなAI研究チームを率いることになりました。
この移籍は、OpenAIとMicrosoftの間の緊密なパートナーシップを強調するもので、MicrosoftがOpenAIの最大の投資家であることが背景にあります。
サム・アルトマンの解任により、OpenAI内では大きな混乱が発生しました。彼の影響力と重要性は、OpenAIの社員たちが彼の復帰を強く望んでいたことからも明らかです。
社員たちは、サム・アルトマンの復帰を支持し、彼が復帰しなければMicrosoftへの移籍を検討するとの情報も伝えられていました。
「サム・アルトマンCEOのOpenAI退任からMicrosoft入社」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
サム・アルトマン、解任からわずか5日後に驚くべきCEO復帰
2023年11月22日(現地時間)、OpenAIはサム・アルトマンのCEOとしての復帰を発表しました。この驚くべき展開は、彼の解任からわずか5日後に起こり、AI業界に大きな衝撃を与えました。
この決定は、社内の従業員からの強い支持と組織内の対立が背景にあるとされ、AI業界にとって重要な転機となりました。さらに、サム・アルトマン解任の際、MicrosoftはOpenAIの全社員の雇用を提案しましたが、多くの社員はMicrosoftへの移籍を望まず、Microsoftの企業文化とは異なるイノベーション精神を重視していたと報じられています。
新たな取締役会の設立に伴い、サム・アルトマンはCEOとしてOpenAIを再び率いることになりました。
また、「The Verge」のインタビューで彼が語ったことから、この騒動の背景には複雑な経緯があることが示唆されています。
OpenAIの公式ブログで、サム・アルトマンのCEO復帰と新たな取締役会を発表
2023年11月29日(現地時間)、OpenAIの公式ブログでサム・アルトマンのCEO復帰や、新たな取締役会を発表しました。
新たな取締役会には、ブレット・テイラー(セールスフォースの元共同CEO)、アダム・ディアンジェロ(QuoraのCEO)、ラリー・サマーズ(元財務長官およびハーバード大学学長)という3人の高い資質を持つ新メンバーが選出されました。
サム・アルトマンの復帰には、OpenAIの従業員だけでなく、投資家や業界関係者からも肯定的な反応が寄せられています。彼のビジョンとリーダーシップが再びOpenAIにもたらされることで、組織は新たな方向へと進むことが期待されています。
これら一連の出来事は、AI業界のダイナミズムと、技術企業におけるリーダーシップの重要性を浮き彫りにしました。
「サム・アルトマンのOpenAI CEO復帰」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年11月:次世代AI「Q*(Qスター)」、技術界に衝撃を与える
OpenAIの極秘プロジェクトである次世代AIモデル「Q*(Qスター)」の存在が、技術界に大きな衝撃を与えました。
Qスターは、数学的推論能力に優れ、従来のAIとは異なる新しい手法を持っているとされています。特に、小学生レベルの数学問題を解く能力など、数学的推論において顕著な進歩を示しており、AI技術における重要な進展と見なされています。
Qスターの重要性は、人工汎用知能(AGI)への道を切り開く可能性にあります。AGIは、特定のタスクに限らず、様々な問題を解決できる汎用的な知能を持つAIを指し、Qスターの開発はその実現に向けた重要なステップとなる可能性があります。
一方で、Qスターの開発は組織内での混乱を引き起こし、サム・アルトマンCEOの一時的な解任にも関連していると報道されました。
また、この進展には懸念も伴います。研究者たちは、AIの能力と潜在的な危険性について警告し、高度に知能的な機械が人間の破壊を自身の利益と判断する可能性など、コンピュータ科学者の間で長らく議論されてきた危険性についても指摘しています。
今後のQプロジェクトの動向は、AI技術の進化において重要な役割を果たすことが予想され、その革新性やOpenAIとの関係性は、AI研究の世界で大きな注目を集めています。
OpenAI 謎の極秘プロジェクト「Q*(Qスター)」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年:GPT Storeのオープン、2024年早々に延期へ
2023年12月2日(日本時間)に、OpenAIから以下のメールが届きました。
(抜粋:日本語翻訳)
今後の予定としては、来年早々にGPTストアを立ち上げる予定です。今月中にリリースする予定でしたが、予期せぬことがいくつかあり、忙しくなっています!
メールによると、GPT Storeのオープンが2024年初めに延期されることが明らかになりました。当初は2023年内のリリースを目指していましたが、予期せぬ事態が発生し、計画に変更が生じたとのことです。
GPT Storeは、GPTsを集めたオンラインストアです。
GPT Storeオープン延期の発表により、OpenAIは2024年初頭のオープンに向けて、さらなる改善と充実を図ることが予想されます。これにより、GPT Storeはより高品質で多機能なプラットフォームとして登場する可能性が高まっています。利用者は、来年の開設を楽しみに待つことになりそうです。
「GPTs」「GPT Builder」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
2023年12月13日:ChatGPT Plus新規登録、待望の再開発表
OpenAIのサム・アルトマンCEOは、12月13日(現地時間)に、ChatGPTの有料版「ChatGPT Plus」の新規登録を再開したことをX(旧Twitter)で発表しました。
「ChatGPT Plus」の新規登録の一時停止は、同サービスの利用者数が急増したことによるキャパシティの問題が原因でした。しかし、OpenAIは追加のGPU(グラフィックス処理ユニット)を確保することで、この問題を解決し、新規登録の再開を可能にしました。
再び多くのユーザーが殺到する可能性がありますので、まだ登録をしていない方は早めの登録をおすすめします。
2023年12月22日:OpenAI、企業評価額で1000億ドル到達の可能性
2023年12月22日(現地時間)、ロイター通信によると、OpenAIが新たな資金調達ラウンドを進めており、その企業評価額が1000億ドル(約1兆円)以上に達する可能性があると報じられました。
このラウンドの詳細、評価額、時期についてはまだ最終決定されておらず、変更の可能性もあるとのことです。
また、OpenAIはアブダビに本拠を置くG42と新しいチップベンチャーのための資金調達についても議論を進めていると報告されています。このチップベンチャーとOpenAI全体の資金調達との関連性については不明ですが、G42から80億ドルから100億ドルを調達することについて話し合いが行われているとのこと。
OpenAIは2024年1月初旬に、Thrive Capitalが主導する別のテンダーオファーを完了させる予定であり、従業員が860億ドルの評価額で株式を売却することができるようになる予定です。
2022年11月にChatGPTを公開し、AI分野で大きな注目を集めたOpenAIに対し、Microsoftは100億ドル以上の投資を行うことを約束しています。
2023年12月31日:OpenAI、リーダーシップの混乱の中で16億ドルの収益達成
OpenAIはCEOの混乱にも関わらず、驚異的な収益増加を達成しました。
わずか2か月で13億ドルから16億ドルへと収益が20%増加し、2024年までに年間収益が50億ドルに達することが予測されています。
この増加は、ChatGPTや企業向けAIソリューションの広範な採用に起因しています。
現在、同社は毎月1億3000万ドルを主にChatGPTのサブスクリプションや開発者へのAIモデルアクセスから獲得しており、Microsoftとのパートナーシップも収入に大きく寄与しています。
現在、OpenAIは1000億ドルの企業価値を目指し、AI市場において支配的な地位を確立しています。
まとめ
2023年は、ChatGPTとOpenAIにとって飛躍の年でした。
ここで振り返るのは、AI技術やChatGPTがどれほど迅速に進化し、社会に影響を与えるようになったかということです。
年初から、ChatGPTはアクティブユーザー数1億人を突破し、GPT-4の登場により、その能力は更に飛躍的に向上しました。サム・アルトマンCEOの来日や、慶応義塾大学での意見交換会など、日本での活動も活発に行われました。また、革新的な「Webブラウジング」機能やサードパーティ製プラグインの提供開始など、ChatGPTの機能拡張が進んだ年でもありました。
さらに、ChatGPTは完全日本語対応を達成し、GPT-4の知識は2023年4月までの情報にアップデートされ、その後「DALL-E 3」の導入により画像生成機能も追加されました。そして、マルチモーダル機能「GPT-4V」の導入により、画像認識と音声会話機能が加わり、コミュニケーションの幅がさらに広がりました。
10月には「All Tools」機能の導入により、さまざまな機能を同時に利用することが可能になり、利便性が大きく向上しました。さらに、11月には「GPT-4 Turbo」の発表や「GPTs」の導入により、カスタマイズされたAIの新時代が始まりました。
そして、サム・アルトマンのCEO退任と驚きの復帰、次世代AI「Q*(Qスター)」の発表など、組織内の動きも大きな変化を見せました。
このように、2023年はChatGPTとOpenAIにとって画期的な一年であり、AI技術の未来への可能性を大きく広げる年となりました。
2023年のChatGPTとOpenAIの動向を総括すると、以下の重要なポイントが浮かび上がります。
2023年のChatGPTとOpenAIの重要なポイント
- ChatGPTの急成長とGPT-4の登場: 2023年には、ChatGPTのユーザー数が1億人を突破し、GPT-4が新たな飛躍を遂げました。これにより、AIの可能性が大幅に拡大しました。
- サム・アルトマンCEOの影響力: 2023年には、サム・アルトマンCEOの来日やCEO退任・復帰が大きな話題となりました。彼のリーダーシップは、OpenAIの進路に大きな影響を与えています。
- 数々の技術革新: 「Webブラウジング」機能や「プラグイン(Plugins)」、「Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)」や「Custom Instructions(カスタム指示)」といった新機能の提供や、完全日本語対応への進化、さらには「DALL-E 3」による画像生成機能の導入など、技術革新が目覚ましい一年でした。
- 画像認識と音声会話機能の追加: ChatGPTは新たなマルチモーダル機能「GPT-4V」として、革新的な画像認識と音声会話機能を追加しました。これにより、テキストベースの対話だけでなく、視覚的・音声的な情報も組み込むことで、よりリッチでダイナミックなコミュニケーションが可能になりました。
- 「All Tools」機能の導入: 新機能「All Tools」は、リアルタイム検索、データ分析、画像生成など、ChatGPTが提供するさまざまな機能をシームレスに統合し、一つのチャット内で同時に使用できるようにするものです。これにより、ユーザーは一つのインターフェースから複数の機能を容易に利用し、効率的な作業が可能になりました。
- GPTs(GPT Builder): 「GPTs(GPT Builder)」は、ユーザー自身がChatGPTをカスタマイズし、特定のニーズに合わせたGPTを作成できる機能です。このイノベーションにより、より多様な用途と応用が可能になり、ChatGPTの利用が一層拡大することが予想されます。
- 「Q*(Qスター)」の登場:AI技術界に衝撃を与えた「Q*(Qスター)」の登場は、AIの未来に対する新たな期待を高めました。
- GPT Storeの延期とChatGPT Plusの再開: GPT Storeの開設が2024年へ延期された一方で、ChatGPT Plusの新規登録が再開され、さらなる注目を集めています。
この一年を通して、ChatGPTとOpenAIはAI技術の革新と普及において重要な役割を果たしてきました。こうした進展は、私たちの生活やビジネスにおいて、AIが果たす役割の拡大を示唆しています。
将来への洞察と準備のためにも、これらの進化を引き続き注視し、AIの可能性を最大限に活用していきましょう。
今後のAI技術の進化は、私たちの想像を超える未来を創り出すかもしれません。
これまでに紹介したChatGPT 新機能の一覧
ChatGPTは日々進化しており、新機能が頻繁に追加されています。
これらの新機能は、ユーザーの使いやすさを向上させるため、またより多様な用途でChatGPTを活用できるように設計されています。
これまでに紹介した新機能は、定期的に更新される「ChatGPT 新機能の一覧(カテゴリページ)」にて詳しく解説しています。
新機能を効果的に活用することで、ChatGPTの可能性をさらに広げることができます。
新機能のアップデート情報は、当ブログで随時お知らせしていますので、最新の情報をチェックして、ChatGPTの魅力を最大限に活用しましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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