ChatGPTのプラグインは便利な拡張機能でしたが、2024年4月9日に提供が終了しました。
本記事では、【ScholarAI】プラグインの使い方を解説していますが、今後の利用には、より進化したChatGPTのGPTs(カスタムGPT)をお勧めします。
ChatGPTの発展を理解し、【ScholarAI】プラグインの詳細を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
近年のAI技術の進化は目覚ましく、特に学術研究や情報収集の分野での利用が増えています。しかし、膨大な情報の中から信頼性の高い学術論文や研究を見つけるのは容易ではありません。
そこで注目されているのが「ScholarAI」プラグインです。
「ScholarAI」プラグインとは、一言でいうと学術的な論文の検索や要約、詳細情報の提供機能を追加するツールです。
「ScholarAI」プラグインは、信頼できる学術論文や研究からの情報を直接取得し、それに基づいた答えを提供することができます。
この記事では、「ScholarAI」プラグインの使い方をわかりやすく解説します。また、他のプラグインを活用した使い方も紹介します。
この記事を読むことで、以下のメリットがあります。
- 「ScholarAI」プラグインの基本的な使い方や活用方法を理解できる
- 信頼性の高い学術情報の検索や取得の方法を学ぶことができる
- 研究や学習活動をより効果的に進めるためのヒントやアドバイスを得られる
「ScholarAI」プラグインを活用することで、学術研究や情報収集が格段に効率的になります。
ぜひ、この記事を参考にして、あなたの研究活動をより充実させてください。
ChatGPTのプラグインとは?
OpenAIが、ChatGPTの新機能として「プラグイン(Plugins)」のβ版を2023年5月12日から提供を開始しました。
「プラグイン(Plugins)」とは、あなたのChatGPTをより強力で多機能にカスタマイズするための追加ツールのことです。ChatGPT Plusユーザーであれば誰でも使用可能です。
なお、「プラグインってなに?」や「ChatGPTのプラグインとは?」など疑問に思っている方のために、「プラグインの基本」や「プラグインの一覧」についてはこちらの記事に詳しく解説しています。
プラグインを初歩から知りたいという方の参考になれば嬉しいです。
「ScholarAI」とは?開発元、開発目的は?
「ScholarAI」は、Shashi Mudunuriをはじめとする専門家チームによって開発されたツールです。
このチームには、Shashi Mudunuri(CEO兼共同創設者)、Lakshya Bakshi(CTO兼共同創設者)、Damon Burrow(CSO兼共同創設者)、Zachary Holmes(COO兼共同創設者)、Gabriel Bietz(CMO兼共同創設者)などが含まれています。
「ScholarAI」のミッションは、研究者や臨床医が最高の業績を上げることができるよう、信頼性の高いAIを構築することです。
具体的には、数百万の論文、記事、データベースからの情報を瞬時に検索、統合、保存することができるAIを提供することを目指しています。
「ScholarAI」プラグインで何ができる?
ChatGPTの「ScholarAI」プラグインは、あなたが興味を持っているテーマやキーワードに関する学術的な論文を簡単に検索することができるツールです。
そして、その論文の要約や、論文に関する質問の答え、さらには著者や発行日、引用数などの詳細情報を得ることができます。
例えば、「宇宙の謎」や「健康の秘訣」など、あなたが知りたいことを入力するだけで、関連する論文の情報を手に入れることができます。
「ScholarAI」プラグインの具体的な主の機能をまとめると、以下のとおりです。
「ScholarAI」プラグインの主な機能
- 論文検索:キーワードを基に関連する論文を検索します。
- 論文要約:選択した論文の要約を提供します。
- 論文詳細情報:著者、発行日、引用数などの詳細情報を提供します。
- 質問応答:論文に関する具体的な質問に答えを得ることができます。
- 論文保存:気に入った論文を保存して、後で参照することができます。
ChatGPTの課題と「ScholarAI」による解決策
「ScholarAI」公式サイトによれば、ChatGPTには2つの課題が存在し、それに対する解決策が提供されています。
以下に、その主要な内容をまとめてみました。
ChatGPTの2つの課題
ChatGPTは、大規模な言語モデル(LLMs)として知られる賢いツールですが、2つの課題があります。
一つ目は、事実ではないけれども正しそうな答えを作ってしまうこと。これは、研究や学習の際には困ることがあります。
二つ目は、答えの根拠となる情報源を教えてくれないこと。これにより、どこからその答えが来たのかがわからなくなります。
「ScholarAI」プラグインによる解決策
「ScholarAI」プラグインは、ChatGPTの上記の課題を解決するための革命的なツールとして開発されました。これは単なる補助ツールではなく、学術研究や情報収集の新しいスタンダードを築くものと言っても過言ではありません。
具体的には、「ScholarAI」プラグインは、世界中の信頼できる学術論文や研究からの情報を直接取得し、それに基づいた答えを提供します。
これにより、あなたの質問に対して、確かな根拠を持った答えを得ることができます。疑問や課題を持ったとき、確かな情報源に基づく答えが手に入ることの価値は計り知れません。
ChatGPTのプラグイン「ScholarAI」の使い方
それでは、ChatGPT(GPT-4)で「ScholarAI」プラグインを使ってみます。
まずは、「ScholarAI」プラグインをインストールします。
「ScholarAI」プラグインをインストール
Plugin storeから「ScholarAI」を探します。
[Popular]で見つかったので、かなり人気のプラグインのようですね。
[install]ボタンをクリックしてインストールします。
通常であれば[install]ボタンをクリックすると、プラグインのインストールが始まります。しかし、「ScholarAI」プラグインの場合は、「ScholarAI」アカウントの作成が必要なため下の画面が表示されます。
メールアドレス、またはGoogleアカウントで「Smart Slides」アカウントを作成します。
今回は、メールアドレスでアカウント作成するので、メールアドレスを入力して[Request code]ボタンをクリックします。
登録したメールアドレスに、「ScholarAI」から下の画面のような承認メールが届きますので確認してください。
登録したメールアドレスに表示されているコードを入力して、[Verify code]ボタンをクリックします。
コードが承認されると、下の「Let’s get started」の画面が表示されます。
[Authorize]ボタンをクリックすると、ChatGPTの画面に戻ります。
「ScholarAI」が選択されていることを確認します。
「ScholarAI」プラグインの使い方を聞いてみる
初めてプラグイン「ScholarAI」を使うので、まずはChatGPTにプラグイン「ScholarAI」の使い方を下記のように聞いてみました。
プロンプト:
ChatGPT プラグイン「ScholarAI」の使い方をステップ形式で、初心者にわかりやすく教えてください。
するとChatGPTから、下記の回答が返ってきました。
基本的な使い方として、次のステップが回答されました。ChatGPTの返答をそのまま紹介します。
↓ChatGPTの返答はここから↓
もちろんです。ScholarAIプラグインの使い方をステップ形式で、具体的なプロンプト例も交えてご説明します。
ステップ1: ChatGPTで「ScholarAI」プラグインを選択
ChatGPTのインターフェースでプラグインのセクションに移動し、ScholarAIを選択してください。これで、ScholarAIプラグインの機能がChatGPTで利用可能になります。
ステップ2: キーワードで検索
ScholarAIプラグインを使って科学論文を検索する際には、関連するキーワードを入力します。
プロンプト例
ScholarAI.searchAbstracts({keywords: "人工知能, 医療", sort: "publication_date"})
ステップ3: 検索オプションを設定
検索結果を絞り込むために、いくつかのオプションを設定することができます。出版年やピアレビューの有無、ソート順などを指定できます。
プロンプト例
ScholarAI.searchAbstracts({keywords: "人工知能, 医療", start_year: "2015", end_year: "2021", sort: "cited_by_count"})
ステップ4: 論文の要約を読む
検索結果が表示されたら、各論文の要約(アブストラクト)を読んで、興味があるものを選びます。
ステップ5: 論文の全文を取得
興味を持った論文があれば、その全文を取得することができます。全文は通常、PDF形式で提供されます。
プロンプト例
ScholarAI.getFullText({pdf_url: "論文のPDF URL"})
ステップ6: 論文を保存
読んだ論文は、Zoteroなどの参考文献管理ツールに保存することができます。これにはZoteroのユーザーIDとAPIキーが必要です。
プロンプト例
ScholarAI.saveCitation({doi: "論文のDOI", zotero_user_id: "あなたのZoteroユーザーID", zotero_api_key: "あなたのZotero APIキー"})
ステップ7: 論文に関する質問をする
特定の論文に関する質問があれば、そのPDFのURLと質問を入力して、詳細な回答を得ることができます。
プロンプト例
ScholarAI.question({question: "この論文はどのような方法で結果を得たのか?", pdf_url: "論文のPDF URL"})
以上がScholarAIプラグインの基本的な使い方です。このプラグインは科学論文の検索や閲覧、管理を一元化して行うことができる非常に便利なツールです。ぜひ活用してみてください。
↑ChatGPTの返答はここまで↑
15歳でも出来る「ScholarAI」の簡単な使い方(実例あり)
上記のChatGPTから教えてもらったステップでは、コードを書いて利用する方法でした。
僕を含め普段コードを使用しない人のために、簡単な使い方を知りたいと感じました。
そこで、下記のプロンプトを送信。
プロンプト:
ChatGPTの「ScholarAI」プラグインでコードを使わない簡単な一般的な使い方があれば、例文をあげて15歳でも理解できるように教えてください
ChatGPTから下記の回答が返ってきました。
とても簡単な使い方を、例文とともに教えてくれました!
15歳でもできる「ScholarAI」プラグインの簡単な使い方は以下のとおりです。
ChatGPTの回答をそのまま紹介します。
15歳でもできる「ScholarAI」プラグインの簡単な使い方
- ScholarAIを選ぶ: ChatGPTの画面で「プラグイン」っていうところに行って、ScholarAIを選びます。
- 興味のあるテーマを考える: 何について調べたいか考えます。
- キーワードを入力: 「人工知能」と「医療」に興味があるなら、そのキーワードを入力します。これで、関連する論文が出てきます。
- 論文の要約を読む: いろんな論文が出てくるので、その要約(短い説明文)を読んでみてください。
- 興味がある論文を選ぶ: 要約を読んで、面白そうな論文があれば、その論文を選びます。選んだら、その論文の全文を読むことができます。
- 論文を保存する(オプション): 「この論文、後でまた読みたいな」と思ったら、保存ボタンを押しておきましょう。
- 質問する(オプション): 「この論文の中で使われている専門用語がわからない」と思ったら、質問ボックスに「この論文で使われている”〇〇”って何?」と入力してみましょう。それに対する答えがもらえます。
つまり、「ScholarAI」プラグインには次のようにプロンプトを出せば良いということになります。
例:「人工知能」と「医療」の論文について調べたい
- 「ScholarAI」プラグインを選択
- 「人工知能、医療」
- 2のプロンプトをチャットに入力して送信
なんと、興味のあるテーマのキーワードを「プロンプト(命令文)」に書いて送信するだけ!簡単ですね!
「ScholarAI」プラグインを使ってみた!
それでは実際にChatGPTの「ScholarAI」プラグインを使ってみます。
「ScholarAI」プラグインで「人工知能と医療の論文」を調べてみた結果は?
先ほど、ChatGPTが「ScholarAI」プラグインの使い方の例に挙げた、「人工知能と医療の論文」を調べてみます。
以下のプロンプト(命令文)を出してみました。
ChatGPTの回答は以下のとおり。
英語の回答でしたので、以下のプロンプト(命令文)で日本語に翻訳してもらいます。
ChatGPTの回答をそのまま紹介します。
以下は医療における人工知能(AI)に関する論文の日本語での要約です。
1.医療における人工知能の役割:構造化された文献レビュー
- 著者: Silvana Secinaro, D. Calandra, A. Secinaro, V. Muthurangu, P. Biancone
- 発行日: 2021年4月10日
- 引用数: 148回
- 要約: この論文は、多角的な視点から医療におけるAIの文献をレビューしています。研究は、健康サービスの管理、予測医学、患者データと診断、臨床判断に焦点を当てています。AIが診断、疾患の拡散予測、治療経路のカスタマイズにおいて医師をサポートできることが明らかにされています。
2. 医療における人工知能ベースの予測モデルに対するガイドラインと品質基準:スコーピングレビュー
- 著者: Anne A H de Hond 他
- 発行日: 2022年1月10日
- 引用数: 77回
- 要約: このスコーピングレビューは、医療におけるAIベースの予測モデルの開発、評価、実装に関する実用的なガイダンスを特定することを目的としています。このようなモデルの責任ある導入のためのフレームワークを提供しています。
3. 人工知能(AI)と医療のインターネット・オブ・シングズ(IoMT)による知的な医療のための補助生物医学システム
- 著者: Pandiaraj Manickam 他
- 発行日: 2022年7月25日
- 引用数: 63回
- 要約: このレビューでは、AIがIoMTとポイント・オブ・ケア(POC)デバイスの能力を高める重要性について議論しています。これらは、心臓測定、がん診断、糖尿病管理などの先進的な医療分野で使用されています。
4. 人工知能を使用した産業4.0対応通信システムのための5G基準:スマートヘルスケアシステムの観点
- 著者: Bilal S. A. Alhayani 他
- 発行日: 2022年1月21日
- 引用数: 61回
- 要約: この論文では、スマートヘルスケアシステムにおける5G基準の使用に焦点を当てています。リソース管理と干渉管理における課題とパフォーマンスのトレードオフについて考察しています。
これらの論文について、詳しく知りたい点や保存したい論文はありますか?
以上のように、ChatGPTが「医療における人工知能(AI)に関する論文」を4つ紹介してくれました。
論文の「タイトル」、「著者」、「発行日」、「引用数」、「要約」、「PDFのリンク」が表示されています。気になるタイトルをクリックすると、以下の画面のように論文のページが表示されます。
また、回答の「PDFのリンク」をクリックすると、以下の画面のように論文のPDFが開きます。
論文のPDFを閲覧したり、保存したりできるのでとても便利です。
【応用編】他のプラグインを使って、英語の論文(PDF)を日本語に要約!
「ScholarAI」プラグインで紹介される論文のPDFは、上の例からもわかるように、主に英語で書かれています。そして、多くの論文は何十ページにも及ぶため、一から読むのは大変です。
そんなときは、ChatGPTのプラグインを活用しましょう!
以前、当ブログで紹介した「AskYourPDF」プラグインと、「Ai PDF」プラグインは、どちらもリンク先のPDFの要約ができるツールとして利用できます。
これらのプラグインを活用することで、英語の論文を日本語に要約して読むことができます。
それでは、英語の論文(PDF)を日本語に要約してみましょう。
「AskYourPDF」プラグインで、英語の論文(PDF)を要約してみた結果は?
まず、「AskYourPDF」プラグインを使って、英語の論文(PDF)を要約してみます。
論文のPDFとして、上で例示したChatGPTの回答の中の「1.The role of artificial intelligence in healthcare: a structured literature review(医療における人工知能の役割:構造化された文献レビュー)」を使用します。
以下のプロンプト(命令文)を出してみました。
「AskYourPDF」プラグインの回答は以下のとおり。
ChatGPTの回答をそのまま紹介します。
「Artificial Intelligence in Healthcare」は、医療分野における人工知能(AI)の役割に関する研究論文です。以下はその主要なポイントです:
- 背景: 人工知能(AI)は、人間の知能を模倣する計算技術を指します。これには、深い学習、適応、エンゲージメント、感覚的理解などが含まれます。AIは、医療や健康などのさまざまな分野に適用できます。
- 目的: この研究は、AIが医療の実装にどのように貢献できるかを調査するための構造化された文献レビューを提供します。
- 方法: 研究者はScopusから288の査読済み論文を抽出し、著者、ジャーナル、キーワード、研究者間の協力ネットワークを分析しました。
- 結果: AIは、健康サービスの管理、予測医学、患者データと診断、臨床判断に焦点を当てています。キーワード分析によれば、AIは医師が診断を下すのを支援し、疾患の拡散を予測し、治療経路をカスタマイズするのに役立つことが示されています。
- 結論: 文献は、健康サービスのためのいくつかのAIアプリケーションと、まだ完全にカバーされていない研究の流れを明らかにしています。
この情報を基に、AIは医療分野において非常に有望な技術であり、その可能性は無限大であることがわかります。
20ページほどの論文を、5つの要点に分けて簡潔にまとめてくれました。
「Ai PDF」プラグインで、英語の論文(PDF)を要約してみた結果は?
次に、「Ai PDF」プラグインを使って、英語の論文(PDF)を要約します。
論文のPDFは、「AskYourPDF」プラグインと同じ「1.The role of artificial intelligence in healthcare: a structured literature review(医療における人工知能の役割:構造化された文献レビュー)」を使用します。
「AskYourPDF」プラグインと同様、以下のプロンプト(命令文)を出してみました。
「Ai PDF」プラグインの回答は以下のとおり。
ChatGPTの回答をそのまま紹介します。
タイトル: The role of artificial intelligence in healthcare: a structured literature review
著者: Silvana Secinaro, Davide Calandra, Aurelio Secinaro, Vivek Muthurangu, Paolo Biancone
概要:
- この研究は、医療分野における人工知能(AI)の役割に関して、多角的な視点からの調査を行っています。
- このテーマに関する先行研究は、会計、ビジネス、経営、意思決定科学、医療専門職などの視点から行われています。
- この文献調査では、Scopusから288の査読済みの論文を抽出し、Bibliometrix Rソフトウェアパッケージを使用して分析しました。
- 結果として、この分野の文献は新興のものであり、健康サービスの管理、予測医学、患者データ、診断、臨床判断に焦点を当てています。
- AIは、診断の支援、疾患の拡散の予測、治療経路のカスタマイズなどで医師をサポートすることができることがキーワード分析から明らかになりました。
- 結論として、健康サービスのためのAIアプリケーションや、まだ十分にカバーされていない研究の流れが文献から明らかになりました。
背景:
- 人工知能は、人間の知能を模倣する計算技術を一般的に適用します。これには、深い学習、適応、エンゲージメント、感覚的理解などが含まれます。
- AIは、医師が診断を改善するための最初の試みとして、1950年代から医学に関与してきました。
- AIは、臨床、診断、リハビリ、外科、予測の実践など、さまざまな医学分野で使用できるいくつかのアプリケーションを持っています。
「AskYourPDF」プラグインとは異なる要約のスタイルですが、「Ai PDF」プラグインも論文をわかりやすくまとめてくれました。
個人的な感想としては、「Ai PDF」プラグインの方が日本語の表現が自然で理解しやすかったです。
「ScholarAI」プラグインに、論文の内容を質問してみた結果は?
最後に、ChatGPTが「ScholarAI」プラグインの使い方の例に挙げた、「質問する(オプション)」を試してみます。
「質問する(オプション)」の方法は、以下のとおりでした。
「ScholarAI」プラグイン 「質問」の方法
「この論文の中で使われている専門用語がわからない」と思ったら、質問ボックスに「この論文で使われている”〇〇”って何?」と入力してみましょう。それに対する答えがもらえます。
論文のPDFの内容で分からないことがある場合、その疑問点を「ScholarAI」プラグインに聞くことで、即座に解消することができます。
それでは、質問の内容としては、上で例示した論文のPDF「1.The role of artificial intelligence in healthcare: a structured literature review(医療における人工知能の役割:構造化された文献レビュー)」を参照します。
先ほど「AskYourPDF」プラグインと「Ai PDF」プラグインを使用して論文を要約した際、どちらの要約にも「Scopus」の言及が見られました。
この点を踏まえ、この論文の要約中に言及されていた「Scopus」について、具体的に質問してみましょう。
以下のプロンプト(命令文)を出してみました。
「ScholarAI」プラグインの回答は以下のとおり。
ChatGPTの回答をそのまま紹介します。
“Scopus”は、多様な学術分野の抄録と被引用情報を提供する大規模な抄録・被引用データベースです。この論文において、Scopusから抽出された情報が参照されています。
具体的には、論文内で以下のように言及されています:
- 1992年から2021年1月までの期間にScopusデータベースから抽出された288の査読済みの記事に関する情報が示されています。キーワードの数は946で、136の情報源から取得されました。また、記事のタイトルに頻繁に表示されるキーワードの数は2,329でした。分析期間は28年1ヶ月で、科学的な研究の年間成長率は5.12%でした。しかし、過去3年間に公開された記事の数が大幅に増加しています。
この情報から、Scopusは学術的な研究のトレンドやパターンを分析するための重要な情報源として使用されていることがわかります。
論文に関してさらに具体的な質問があれば、お知らせください。
驚くべきことに、「ScholarAI」プラグインは「Scopus」に関する詳しい説明を提供してくれただけでなく、論文から関連する画像を抽出し、その内容まで詳しく解説してくれました。
このような機能の豊富さには本当に驚かされます。
さらに、確認のために論文(PDF)を直接開いてみたところ、実際に同じ画像が8ページ目に存在していました。
このように、「ScholarAI」プラグインは論文の内容を正確に捉え、ユーザーの質問に対して的確な回答を提供してくれることがわかります。
「ScholarAI」プラグインのこのような機能は、研究者や学生、専門家だけでなく、一般の読者にとっても非常に便利です。
特に、専門的な内容や複雑なテーマの論文を読む際、疑問点をすぐに解消できるのは大変有益です。この機能を活用すれば、論文の内容を効率的に理解することができるでしょう。
まとめ
「ScholarAI」プラグインは、いかがでしたでしょうか?
この記事では、ChatGPTを強化する「ScholarAI」プラグインの使い方とその魅力を詳しく紹介しました。
最後に、「ScholarAI」プラグインの重要なポイントをまとめます。
「ScholarAI」プラグインの重要なポイント
- 「ScholarAI」プラグインの特徴:学術的な論文の検索、要約、詳細情報の提供が可能。
- ChatGPTの課題:事実ではない答えを作成することや、答えの根拠を示さないこと。
- ChatGPTの課題の解決策:「ScholarAI」プラグインを使用することで、正確な情報とその根拠を得ることができる。
- 他のプラグインを活用:「AskYourPDF」プラグインや「Ai PDF」プラグインを使って、英語の論文(PDF)を日本語に要約することで、さらに幅広い情報収集が可能
情報収集や研究活動は日々進化しています。新しいツールや技術を取り入れることで、より効率的かつ正確な研究が可能となります。
「ScholarAI」プラグインは、研究や学習をサポートするための強力なツールです。ぜひ、「ScholarAI」プラグインを活用し、あなたの学術研究や情報収集活動をさらに充実させてくださいね!
これまでに紹介したChatGPT プラグインの一覧
ChatGPTのプラグインの数は、すでに1074種類(2023年12月12日時点)。
海外のサービスが多く、日本人に馴染みのあるサービスはかなり少ないという印象です。
しかし、僕はただ知らないというだけで使わないのはもったいと思っています。
そこで、ChatGPTのプラグインの使い方の紹介をシリーズ化しています。今後も楽しみにして頂けると嬉しいです。
これまでに紹介したプラグインは、定期的に更新される「ChatGPT プラグインの一覧(カテゴリページ)」にて詳しく解説しています。
なお、ChatGPTのプラグインは、最大3つまで同時に活用することが可能です。つまり、異なるプラグインの力を組み合わせることにより、超パワフルなChatGPTを生み出すことができます。
ぜひ、他のプラグインもチャレンジされてみてくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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